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◆本体は傷汚れの殆どない極美品です。塗装のツヤも十分で、またロゴマーク・ペイントもきれいな状態で残っています。但し、シェル取り付け用固定クリップ(バネ鋼製)には、経年に伴う変色、さびが見られます。(写真参照)写真のシェルリード線は「確認テスト」時のもので、オマケ程度と考えてください。 ◆付属の針は、HUCO(SWISS)製サファイヤ針(NOS品)を当方でダイヤ針にリチップし、併せてダンパ-を新換、調整してあります。 このため「未使用品」の表示をしてあります。 ◆通常の指定針圧は、2.5~4.5gですが、本針の場合は「3~3.5g」位でお試しください。 ◆◆なお当方では、従来型Elac交換針の「ダンパー交換改造作業」をお受けしています。 もし本出品を含めて詳細にご興味がありましたら 詳しい資料をお送り致しますので、別途ご連絡ください。 ■■本品は、特に年代を経たUSEDビンテージ品ですので、ご理解と愛情をお持ちの方のNCNRでのご入札をお願い致します。 ■■発送は「ゆうパック」、(60サイズ)を予定。 【付記】
■オーディオの泥沼からの脱出の近道
オーディオ機器本体は勿論、接続ケーブルや、インシュレーター、電源タップ等、関係するありとあらゆる部分を交換したり弄ると音が変わる不思議な世界がオーディオです。 歓びの一つとして追求し楽しむのも大いに有りですが、自分の希求する音が得られずに苦悩の日々と散財を繰り返す「オーディオの泥沼」からは一刻も早く脱出したいと苦闘中のマニアの方も多いのではないでしょうか。 広いオーディオルームや潤沢な資金に恵まれて高価なシステムを次々と構築出来る方々はともかく、普通一般の市民マニア(=私)に、それ程コストを掛けずに泥沼脱出の方策はあるのか、低音が、高音が、と音を気にせず音楽そのものに浸るための秘策、近道はないのだろうか、と数十年のオーディオ人生を過ごしてきましたが、その手掛かりがようやく掴めました。 アナログ・オンリー派向けなのですが、そのヒントは矢張り、音の入り口たるカートリッジに隠されていました。 “カートリッジの世界”は本当に不思議です。ステレオ時代が開闢して約60年、フォノカートリッジの、微に入り細にわたる改良発展もほぼやり尽くしたかに見える現在ですが、レコード再生音が聴く人の感性を心底揺さぶる根源的な音質を獲得するには、滑らかな周波数特性や、歪やノイズの少なさ、トレース能力の良さ、剛性の向上等、目に見える物理的な特性の改善だけでは不十分なようで、今なお明らかに捉えられていない、何か“本質的な要素”があるように感じます。 全く意外なことに、その“何か”の片鱗が、既にステレオ黎明期のElac/STS初期シリーズに潜在しており、その後の矢継ぎ早な改良発展によりそれが無意識のうちに失念されてしまったのではないかと思われるのです。 その片鱗は、それが本質的なものであるが故に、長いレコード音楽愛好家であれば一聴してそれと感じ取れるもので、多くの愛用者を誇るロングラン・カートリッジ、デノンDL-103系や、シュアーV15TypeⅢ、オルトフォンSPU,等で経験する正体不明の、「漠然とした不充足感」を払拭してくれるのでは、と思います。 ■Elac初期シリーズの不思議ほぼ70年以上も昔に開発された“ELACヴィンテージ・カートリッジの一群”が、その無骨な外観にも拘わらず、今なお多くの現代カートリッジの及ばない「音楽鑑賞には欠かせない何か独特の音味」を持っており、今を時めく定番品の御三家、ORTOFON,DENON,そしてTECHNICA(それに同根のSHUREまでも!) なども及ばない、真に音楽的な響きを醸し出すのですから不思議です。初期エラックのお陰で私も長いオーディオ人生の欲求不満の正体がようやく理解出来たように思います。私の場合は、リファレンス用として世間絶賛のIKEDA 9Rや、評論家の故長岡氏も愛用されていたダイレクトカップリング方式のビクターMC- L1000 を時折使用していましたが、意外や意外、これら時代の寵児よりもこの無骨な化石カートリッジの方に遥かに心を揺さぶられるものを感じました。 これには私の使いこなし不十分の問題もあるとは思いますが、音の世界が、物理的な特性上の良し悪しや歪の有無とは別次元の、実に不思議な、そして解な人間の感性の領域故でもあると思います。 このElacはMM型ですが、より高価なMC型にも生命感や解像度で引けを取りません。 また、モノラル盤を再生しても通常のステレオ・カートリッジのように音痩せがなく、奥行き方向の拡がりが明瞭で、リアルな実存感があることは驚くべき特徴です。 但し、本体も大事ではありますが、より肝心なのは付属している針(振動系)です。この点で、既にElacをお使いの方でも、その真価に気付かずに仕舞い込んでおられる方もおられるでしょう。良い針に当るか、並みの針に当るかで、世界がまるで違ってしまいます。 さらに、先走って言えば、経年劣化したオリジナル針に拘っている方、又はよりマグネットの大きいジェネリック針をお使いの方でも、一度ダンパーを交換改造してみると、思いもよらなかった別世界が開ける事でびっくりされるのではないでしょうか。 交換針のダンパー改造をするだけで、単なる経年劣化の復元ではなく、未知の領域に「音の次元が飛躍」します。 リスニングルームでの再生という従来の感じからライブ会場に跳び込んだような、更には録音現場に立ち会っているようなリアルな実存感、空気感に囲まれます。 高音が、低音が、ノイズが…という意識は薄れ、演奏そのものに集中出来るようになります。これこそ多くのマニアが無意識にせよ追い求めていた究極の世界ではないでしょうか。 LPレコードに記録された情報量がいかに想像を絶するものであったのか、改めてレコードへの畏敬の念と愛着を強くします。 しかもそれは決して現代の高価なカートリッジが必要な訳ではなく、Hi-Fi最初期のElacカートリッジで得られるのです。 未だ試聴されたご経験のない方で、特にこれまで長い間、DENON/ DL-103系、又はSHURE/V15-TypeⅢを愛用されて来られた方には、是非一度お試し戴きたいと願っています。 私自身がそうでしたが、カートリッジに対する思い込みが大きく変わるのではないでしょうか。